こんにちは。
子宝ちゃんねるのライターのぞみです。
「月経前症候群」と言う言葉を聞いたことがありますか?
まだあまり知られていないこの言葉ですが「PMS」と聞くとご存じの方も多いのではないでしょうか。
「PMS」とは生理のおよそ1週間程前から身体や心が不安定になる状態のことを言います。
驚く事に7~8割の女性の方がPMSによる何らかの不快な症状を感じています。
実は私自身も生理痛がひどかったり、生理前になるとイライラしてしまったり、と言う症状が思い当たりますが、自分がPMS持ちだとはつい最近知りました。
私の周りには私よりもっとひどいPMSの症状で悩んでいる方がいらっしゃいます。
しかし「PMS」で病院を受診している方はほとんどいません。
そこで今回は、PMSの原因や症状はもちろん、治療方法やPMSと上手にお付き合いするセルフケアの方法まで詳しく書いていきたいと思います。
PMSで悩む女性にとって、何か1つでもお役に立てれば幸いです。
PMS(月経前症候群)とは
まずPMSとは、Premenstrual syndromeを略した言葉です。日本語で言うと「月経前症候群」になります。
私の場合、酷い生理痛などの症状が20年程前からあったにも関わらず、ほんの数年前までPMSのこと自体を知らずにいました。
PMSを知ったきっかけは、知人の女性にPMSがとてもひどい方がいらっしゃり、その方が生理前になると約束していても会えなくなってしまったり、旅行の計画を立てていても、絶対に生理前にはかからないようにされておられたことから。
よくよく聞いてみると、彼女はPMSとのこと。
「生理前になるとPMSのせいでイライラするのよね」
と話してくれました。
(へぇ、大変なんだ)
その時にはじめてPMSのことを知りましたが、後に私自身も立派なPMS持ちだと分かったのです。
きっと私のような方も多くいらっしゃると思います。
ですので後に説明させて頂くPMSの症状に当てはまる方はぜひ、最後までお読み頂きPMSと上手くお付き合いして頂ければと切に願います。
PMSの特徴としては、生理の3~7日位前から症状が出始め、生理が始まるor終わることで、PMSの症状は嘘のように治まっていきます。
実は上記でお話しした知人女性は、家族ぐるみのお付き合いをさせて頂いているのですが、旦那様も彼女が生理前になるとイライラして手が付けられないと悩んでいるようでした。
普段はとっても穏やかな彼女しか知らない私にとっては、信じられない気持ちもありましたが、PMSのことを調べていく内に、納得できることがたくさん出てきました。
PMSの主な症状
PMSの症状は人によってかなりの違いがあります。
大きく分けて
- 生理痛のような「身体的な症状」
- イライラしてしまうと言った「心理的な症状」
この2つに分けられます。
PMSによる主な「身心的な症状」としては
- 胸が張る
- 下腹部痛
- 頭痛
- 肩こり
- 眠気や不眠
- 疲れやすい
- 肌荒れ
- 冷え性
- めまい
- 吐き気やおう吐
- おりもの
- 体重増加
この辺りになります。
次にPMSによる主な「心理的な症状」
- イライラする
- 情緒不安定になる
- 否定的になる
- 人付き合いが億劫になる
- 家族や友人、恋人や子どもにきつくあたってしまう
- 感情的になりやすくなる
- 集中力がなくなる
- 衝動買いをしてしまう
- 悲観的になる
- 憂鬱になる
- 落ち込みやすくなる
いかがでしょうか。思いあたる症状はありましたか?
実は私、生理前になると普段よりも主人や子供にイライラしてしまうことがあり、はっとしました。しかも毎月月末辺り。。。
上記でお話しした彼女も、小学校になるお子さんがいらっしゃり、生理前になるとキツク叱ってしまうことがあるそうで、とても悩んでおられました。
そしてある時、カウンセラーの方とお話しする機会があり、ちょうどその時も生理前の情緒不安定な時期だったようで、お話しを聞いてもらっている途中で涙が止まらなくなってしまった、と話してくれました。
私は彼女の話にとても共感しました。
しかし当時の私はまだ自分も同じPMS持ちだとは思ってもみなかったので、ただただ彼女のPMSの症状が少しでも軽くなればと思いながら話を聞いているだけでした。
いつも優しいお母さんで居たいのに、どうにもイライラが止まってくれない時があるんですよね。
そして必要以上に怒り過ぎた後に、涙が出るほど反省する。明日は怒らずに優しいお母さんでいよう、と。私のイライラもPMSのせいだったなんて少し前の私は思いもしませんでした。
彼女や私のように、イライラに限らず、日常生活に支障をきたしてしまう程の症状をお持ちの方は、ぜひ婦人科や女性外来の先生に相談されることをおすすめします。
病名を付けてもらえると、ちょっとほっとしますよね。こんなにもイライラするのは病気のせいなんだって。
PMSの症状と間違いやすい病気
上記で説明させて頂いたPMSの症状とよく似ていて、間違いやすい病気があります。症状が強い場合や生理前の数日間ではおさまらない場合などは、下記の病気の可能性もありますので、ぜひ専門の担当医に相談するようにして下さい。
月経前不快気分障害(PMDD)
PMDDとはPremenstrual dysphoric disorderを略した言葉になります。ご紹介しているPMSの精神的な症状がとても強い場合に用いられます。
ですのでPMSと同じく、生理の前に症状が現れるのが特徴です。生理の前になると絶望感でいっぱいになり死にたくなってしまう、イライラが止まらなくなり家族や身近なひとを傷つけてしまう、と言った症状です。
PMSの非常に重い症状、という考え方が分かりやすい例えになるかと思います。
月経困難症
生理期間中に起こる様々な不快な症状のことを指します。
月経困難症の症状は
- 下腹部痛
- 腰痛
- イライラ
- 疲労感
- 憂鬱
などになります。
月経困難症とPMSやPMDDは症状がほとんど同じで、かつ併発することが多くあるため、両方に効果が期待できる「EP配合剤(ピル)」が処方されることがあります。ピルについては、下記でもう少し詳しく説明させて頂きますね。
PMSが生理前の不快な症状を指すのに対して、月経困難症は生理中の不快な症状を指します。
うつ病
うつ病はストレスが原因で、脳内のセロトニンが不足するために発症する病気だと現在のところ言われています。症状としては、PMSととてもよく似ているので注意が必要です。
- 疲れやすい
- 気持ちが沈みがち
- 集中力がなくなる
- 絶望感を感じる
- 死にたいと思ってしまう
慢性疲労症候群
特徴としては強い疲労感が半年以上続きます。
その他にも
- 頭痛
- 微熱
- 睡眠障害
- 思考の低下
このような症状も合わせて発症することもあります。
甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)
難しい病名ですが、バセドウ病とも呼ばれています。この病気は免疫異常により甲状腺の機能が高くなりすぎてしまう病気です。
20代から30代の比較的若い女性に多くみられる病気で、症状としては
- 情緒不安定になる
- イライラする
- 食欲が増す
- 動機
- 体温が下がる
- 眠れない
- 微熱
- 下痢
この辺りになります。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンが不足してしまうのが原因で、甲状腺の機能が低下してしまいます。こちらは40代~50代の女性に多く見られる病気ですが、20代や30代と言った若い女性でも発症することがあります。
症状としては
- 冷え性
- むくみ
- 便秘
この辺りになります。
化学物質過敏症
こちらの病気の原因は、建材の接着剤や農薬や塗料、食品添加物、排気ガスなどの化学物質が原因で、身心に色んな症状が起こってしまう病気になります。
症状は
- 食欲が低下する
- イライラする
- むくみ
等になります。
PMSの症状が出るのは生理前
冒頭でも少し触れさせて頂きましたが、PMSの症状は主に生理がはじまる2~3日前から、生理がはじまるまでの期間と言われております。
しかしこれには個人差があり、早い方であれば生理の始まる1週間~10日程前から軽い症状を含めて発症する方もいらっしゃいます。そして長い方であれば生理が終わるまで多かれ少なかれ症状が続く方もおられます。
そして生理が終わってからの10日間程は、1ヶ月の中で最も気持ちが安定し、ポジティブに過ごせる期間になります。
女性の身体と心は本当に奥が深いのです。
PMSの原因はホルモンバランスが関係
実はPMSの原因は、未だに明らかになっていません。にも関わらず、現在PMSの症状としては現在、150種類以上もの報告があります。
PMSの原因には色々な意見がありますが、現在はホルモンバランスの変化が関係している、と考えるのが一般的な意見になっています。
分かりやすく説明させて頂くと、女性の身体の中では「排卵期」から生理へとホルモンのバランスが変化する時に、体がその変化に対応しきれなくて、身体や心が不安定になってしまう、と言った考え方です。
それではPMSに対して、何かできることはないのでしょうか。次はPMSと上手にお付き合いする方法をご紹介したいと思います。
PMSとの上手な付き合い方
それではご自身がPMSと分かった時にできることは何があるのでしょう。何もしないでずっとがまんしているより、できることを1つでも実行する方がPMSとの付き合い方もぐっと楽になるはずです。
ですのでぜひ、ご自身ができそうなことからはじめてみることをおすすめします。
基礎体温でご自身のPMS周期を確認する
まずはご自身の基礎体温を付けることをおすすめします。
そうすることで「そろそろPMSの時期だな」「くるぞくるぞ」と、自分の身体のサイクルを知ることができます。
基礎体温と聞くと、妊娠が目的と思われがちですが、それだけではないんですね。ご自身で排卵日や生理の日が分かれば、PMSのリズムを知ることができます。
そうすることで、家族や周りの方たちへの接し方にも気を回すことができます。ご自身の精神状態を客観視できることが基礎体温を付ける大きなメリットとも言えるでしょう。
基礎体温表の付け方は、私も3年間程ずっと付けていましたが、全く難しいものではありませんので、安心して下さいね。
準備するもの
婦人体温計(普通の体温計は×)
測り方
毎朝、起床時に身体を起こす前に測ります。寝る時に手に届くところに婦人体温計を置いておくのがおすすめです。
測る場所
舌の下に体温計を入れて測って下さい。この時なるべくお口は閉じるようにして下さいね。お口の中で測る理由は、お口の中は外気の影響を受けにくく、体温が安定しているためです。
測り終わったら、記録が必要です。紙ベースで記録する方法もありますが、現在では様々な便利なアプリや、計測するとそのまま記録してくれる婦人体温計もありますので、その辺りもぜひ活用してみて下さいね。
ちなみに、私は自動で記録してくれるタイプの婦人体温計を使っておりましたが、とっても便利でした。記録機能付きの婦人体温計の値段も2000〜3000円前後ですので、良かったらAmazonや楽天のレビューなどを参考に探してみて下さいね。
基礎体温を付け始めると、毎月きちんと排卵がある女性の方であれば
- 自分の生理周期はだいたい毎月何日位であるか
- 生理前の何日目位からPMSの症状がではじめるのか
- 何日程度でPMSの症状が治まるか
この辺りが予測しやすくなります。
ちなみに私はPMSによるイライラのピークは1日です。ほとんどがたった1日だけで終わります。この日だけは普段より寛大な心で主人や子供達と接しようと心に誓っています。笑 私はイライラや気持ちの落ち込みに効く漢方を飲んでいるおかげもあり、PMSのことを何も知らなかった頃よりもPMSと上手にお付き合いできるようになってきたと実感しております。
生理予定日の計算方法は、生理がはじまった日を1日目としてカウントします。例として29日目に次の生理が来たのであれば、今回の生理周期は28日と言うことになります。ですので次の生理周期もだいたい29日目頃に生理が来ると予測ができます。
もちろん生理周期には個人差がありますが、一般的には25日から35日位が正常とされています。
PMSを周りの人に理解してもらう
PMSの症状の中で「ちょっとしたことで死にたくなるほど落ち込んでしまう」と言ったことがあります。
これは身近な家族でも察してもらいにくい症状で、1人で抱え込んでしまい悪い方に考え込んでしまう危険性があります。
またイライラしたり、相手に対して否定的になったりするのは、PMSだと知らない人からすると人格を誤解されてしまう可能性もあります。
家族や恋人ともケンカしやすくなり、子どもにも必要以上に怒ってしまったり、暴言を吐いてしまったりしてしまう場合には、周りが見ても分かる症状の為、人間関係にも良くない影響を与えてしまいます。
特にパートナーには感情の矛先が向きやすくなります。
「同じ部屋にいるだけでもイライラする」「理由を作ってでもけんかをしたい」いかがでしょうか。思い当たる節はありますか?
ご自身がパートナーの立場であれば「こんな女性はもういやだ」と思わせてしまうような、疲れる女性になってしまうと言っても過言ではありません。
特にPMSを経験したことのない男性にとっては、このような気持ちは到底理解しがたいでしょう。
ですのでまずはパートナーやお子さん、話やすい会社の同僚達には自分がPMS持ちであることをお話しすることをおすすめします。
「その期間だけはホルモンバランスの影響で体調が悪くなってイライラしやすくなって、、、ごめんね」と理解してもらえるようにすることがとても大切なことになります。
そしてこのような症状が出た時に、自分自身がPMS持ちだと知らずにいると、自分を責めたり、鬱か何かの病気ではないのだろうか、とまた違った方向に思考回路が向いてしまいがちになり悪循環になってしまいます。
だけどこれらの症状がPMSだと知っていれば「また来たな」「毎月のあれだな。ほんの数日感の辛抱だ」と受け流すことができるようになり、思考が悪い方向に向きにくくなります。
上記でお話しした彼女は旦那さんにはもちろんですが、お子さんにも「お母さんは毎月1回病気のせいで怒りっぽくなるけれど許してね」と病気のことをお話ししているそうです。
それを聞いて私はとっても良いことだと思いました。
まだ小学生のお子さんですが、きっと彼女の言っていることを理解してくれていると思います。
同じ怒られるにしても、ただただ理不尽に怒られるのと、お母さんの病気のせいだと理解したうえで怒られるのとはお子さんの気持ち的にも全く違ってくると思います。
私はイライラすることよりも、イライラして必要以上に家族に怒ってしまうことがとても辛いことでした。
「お嫁さん失格」「お母さん失格」PMSを知らずにいた時は、こんなことまで考えて自分を責めてしまっていました。
きっと私のような方は多くいらっしゃると思います。だけど
- イライラの原因がPMSであると言うこと
- 次にくるPMSのタイミングが分かっていて気を付けることができる
- お薬や漢方、サプリメントでも対処できる
この辺りでPMSとはずいぶんと上手にお付き合いできるようになるかと思います。
婦人科や女性外来の先生に相談する
生理痛やイライラ、PMSの症状は先ほども少し触れましたが150種類以上あるので、個人差が大きくなります。
生理痛1つにしても、私のように下腹部痛がひどい方や、腰のあたりがおもーくなる方。
鎮痛剤を飲まないと動けない方や、鎮痛剤を飲むほどではない方、様々です。
私は20代の頃から病院が大好きで、婦人科にも不妊治療、婦人科検診など含め、現在も年に数回は通っております。
ですが多くの女性はよっぽどのことがないと婦人科や女性外来には行かない方が多いのが現状です。
ですが私は声を大にして言いたいです。
PMSの症状を感じている方はぜひ1度、婦人科や女性外来で先生に相談して頂くことをおすすめします。
上記でお話しした私の知人も含め、専門の先生に相談することで先生から納得のいくアドバイスをもらえたり、自分に合ったお薬や漢方を処方してもらったりと、PMSとより上手く付き合えるようになった方がたくさんいらっしゃいます。
「それはPMSのせいだから自分をせめないでいいよ」
そう言ってもらえるだけでも、心がずいぶんと楽になることでしょう。
婦人科を受診される時には、3ヶ月分位の基礎体温表があればスムーズに適切な診断をしてもらえるでしょう。
もし基礎体温を付けておられない方は、なるべく最後の生理の日だけはメモして受診するようにして下さいね。
食生活の見直し
ご自身や家族が健康であるために、バランスのよい食事をすることは基本中の基本になります。
しかし、日々忙しい毎日の中で、特に手抜きがしやすい朝ごはんを抜いてしまったり、お昼は自分のためだけだしとコンビニのお弁当で済ませてしまうことが多くあるのが現状です。
食生活を見直すことで、PMSはもちろん、その他の身体や心の不調も改善される、といったメリットも期待できますので、ぜひ実践して頂けたらと思います。
まずは朝食をしっかりと食べる
PMS持ちの方のイライラの原因の1つとして、血糖値の変動があると考えられています。
まずは1日3回バランス良く食べることが基本中の基本になります。
私もそうなのですが、朝はなんだか食欲がなくて、、、と言う女性の方は多くいらっしゃいます。
特にお子さんが小さかったりする場合は、お子さんに食べさせるのが精いっぱいで、自分はコーヒーを飲むのが精いっぱい、と言ったお母さんも同じく働く母としてとてもよく分かります。
しかし朝ごはんを食べないと、長時間空腹状態となり血糖値が低下してしまいます。
そして朝ごはんを抜いているので、お昼ごはんを食べ過ぎてしまい、血糖値が急上昇してしまい、脳や身体を混乱させPMSの原因となってしまいます。
血糖値の急な変動はインシュリンスパイクと呼ばれており、攻撃的な性格を作り出すとも言われているので、注意が必要です。
甘いものは控えめに
生理前になると、甘いものが食べたくなる女性は多いようです。
しかし糖分を必要以上にとり過ぎてしまうと、先ほどお話しさせていただいたように血糖値の急激な上昇と下降を引き起こしてしまい、結果PMSの症状を悪化させてしまうことになります。
今はカカオがたくさん入って糖分が控えめな健康を重視したチョコレートなどもたくさん出ていますので、そのような商品も上手く利用しつつ甘いものの食べ過ぎには注意して頂けたらと思います。
カフェインにも注意が必要
カフェインには脳や神経を興奮させる作用があります。
ですのでPMSの症状が出ている期間だけは、なるべくカフェインの入った飲み物などは避けるように心がけて下さい。
朝は絶対にコーヒーでないとだめ!と言う方(私です。笑)や、ランチの後、どうしてもコーヒーが飲みたい、と言ったコーヒー好きの方は、カフェインレスのコーヒーでお楽しみ下さい。私は妊娠中もコーヒーが飲みたくて、毎朝カフェインレスのコーヒーを飲んでいましたが美味しかったですよ。
値段も普通のコーヒーよりちょっぴり高めなだけですし、最近ではスーパー等でも手軽に購入できます。
PMSの症状が出ているたった数日間のことですので、実践しやすいかと思います。
適度な運動
生理前は身体が重く、生理痛がある方などは特に「運動なんてとんでもない」と言う女性の方も多いでしょう。
しかし適度に身体を動かすことで、PMSの症状を軽くしてくれる効果があります。
例えば軽く体を動かすことで、血液の流れが良くなります。
血液の流れがよくなることで、冷え性改善に繋がり、PMSの症状の中の1つ「冷え性の改善」に一役かってくれます。
冷え性が改善されることで、生理痛がマシになったり肩こりや腰痛なども楽になってきます。
身体を動かすことで、程よく疲れ夜もぐっすり眠れるようになるでしょう。
「運動」と聞くと拒否反応を起こしてしまいがちですが、歩くだけでも十分です。
好きな音楽を聴きながらウォーキングしてみたり、好きなお店等に目標を決めて歩いたり、のんびりウィンドウショッピングするだけでも、心もときめきますし、結果、ゆっくりではありますがウォーキングしていることになります。
寝る前にほんの少しだけでもストレッチやヨガをするのもおすすめです。
ヨガをすることで腹式呼吸を学ぶことができますので、それだけでもイライラした気持ちを落ち着かせることができます。
決して走ったりジムに行ったりする必要はありませんので、ぜひご自分に合った運動方法を見つけてPMSの症状を少しでも軽くできるように実践してみましょう。
お風呂に入ってリラックス
湯船にゆっくりつかることで血行が良くなり、生理痛や冷え性の症状が軽くなる、と言った効果が期待できます。
軽く汗をかくこともでき、筋肉の緊張もほぐれ、肩こりなども幾分楽になるでしょう。
日常の交感神経優位のピリピリとした状況から、少しずつ解放されることで、ゆったりとした気分の副交感神経優位へと切り替わっていきます。
ゆっくりと湯船につかることで、身体がリラックスするのはもちろん、頭や心の緊張もなくなり、ぐっすりと眠れる効果も期待できます。
私のおすすめは、キャンドルを使った半身浴です。
湯船にお湯を胸のした辺りまでため、温度設定は38度~39度位がおすすめです。
お風呂の蓋があればそれを机替わりにして、乾いたタオルと本や雑誌を持って読書タイムもおすすめです。
またキャンドルをお持ちの方であれば、お風呂の電気を消してキャンドルを炊いてみて下さい。本当にものすごーくリラックスできます。
半身浴により適度ないい汗も流すことができます。
不思議なことに半身浴でかく汗はさっぱりとした気持ちの良い汗なので、ぜひ試してもらえればと思います。
自分なりの気分転換方法を探してみる
毎月のお付き合いになるPMSですので、自分なりの気分転換を見つけることも大切な作業になります。
例えば
- 図書館に行って心行くまで本を読む
- 好きなお店に行って買い物をする
- マッサージやスパでリフレッシュする
- 美容院に行く
- 美味しいごはんを食べに行く
など。
もちろん「何もしないでのんびり過ごす」と言ったことでも問題ありません。
目には見えないPMSと「戦う」のではなく、「上手にやり過ごす」こともPMSと上手にお付き合いする方が良いのかもしれません。
PMSである自分を許す
「イライラの原因がPMSのせいだと分かったら、とても楽になった」とおっしゃる女性は多くいらっしゃいます。私もそんな方達の1人です。
ですのでまずはご自身がPMSだと気づくことが大切です。
この症状は自分自身のせいではなく、PMSと言う病気のせいなのだと割り切ることが重要です。
イライラしたり、暴言を吐いてしまい、感情のコントロールが出来ない自分を責めたり自信喪失になる必要は全くありません。
これだけでもご自身の心はとても楽になるでしょう。
ご自分がPMSと気付いた時点でできることはたくさんあります。
上記で説明させて頂いたことも含みますが
- 症状が日常生活に支障をきたす程であれば病院で相談する。
- 必要に応じて薬や漢方薬、ピル等を処方してもらう。
- 自分なりのセルフケアを実践してみる
- 自分なりの気分転換を探してみる
- PMSと言う嵐を過ぎ去るのを待つ
たくさんありますね。
PMSである自分を甘えさせてあげる
PMSと上手にお付き合いする方法の1つとして、PMSの症状が出ている期間中だけは、自分を思いっ切り甘えさせてあげる、と言ったやり過ごし方法もあります。
例えば
- 家事は(最低限しか)しない
- 夜ご飯は外食にする
- 1日中のんびりと過ごす
- ひたすら寝る
- 毎月きちんと排卵が行われている証拠とポジティブに考える
他にもご自分にあった甘えさせてあげる方法をぜひ見つけて、ぜひPMSと言う厄介な魔物と上手く折り合いを付けてお付き合いして頂ければと思います。
PMSのお薬やサプリメントについて
PMSの症状は人それぞれです。
しかも苦痛の度合いも個人差が大きいのが現状です。
基本的に婦人科や女性外来ではまず問診を行います。
そして診断がついたら、生活指導などを行い、同時に必要に応じて薬を処方される、というのが一般的な流れになります。
それではPMSのお薬にはどのような種類があるのでしょうか。
対症療法
まず1つめのPMSのお薬としては対処療法があります。
分かりやすくお伝えすると、不快な症状を軽減させるためのお薬のことです。
多いのが腹痛や腰痛、頭痛などの場合に処方される鎮痛剤です。
イライラする気持ちが強い方には精神安定剤を処方してもらえる場合もあります。
これらの対症療法は、根本的な治療にはなりません。
しかし最も辛いと感じる症状が緩和されますので、かなり過ごしやすくなるメリットがあります。
ただ現状は、鎮痛剤は生理痛や頭痛の症状を和らげる効果がありますが、服用するのをためらう方が結構いらっしゃるようです。
理由としては
「毎回飲んでいると、その内効かなくなるのではないか」
「薬なしではいられなくなるんじゃないか」
「将来産まれてくる赤ちゃんに、悪い影響があるのではないか」
しかし医師に指定された容量をきちんと守って服用する分には、このような心配は全くいりませんので安心して下さい。
また生理痛の痛みの正体は「プロスタフランディン」と言う物質なのですが、薬を服用せずに痛みをがまんすることで、またプロスタグランディンを生み出すと言う悪循環になってしまいます。
ですので鎮痛剤は早めに飲むことをおすすめします。痛くなる前に服用した方が、効きも良くなり結果飲む量の少なく済みます。
ちなみに私は生理痛の時には「ロキソニン」を処方してもらっていました。
いつ生理痛が来てもいいように、私の化粧ポーチにはいつも「ロキソニン」が入っています。笑
漢方療法
身体全体の不調を改善したり、バランスを整えると言う作用は漢方の最も得意とする分野になります。
漢方は副作用が少なく、効き方も穏やかなので最近では漢方を選択する方も増加傾向にあります。
漢方は西洋薬と違い、同じ症状でも患者さんの体質によって処方が違います。
上記で少しお話しさせて頂いた彼女と私の症状は、生理前になるとイライラしてしまう、と言った一見とても良く似た症状で、同じ担当医にかかっていますが、処方されている漢方は違うものになります。
これを知った時に私は(漢方の世界は奥深いな~)と思いました。
PMSでよく処方される漢方薬は以下の漢方薬になります。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
筋肉が弱い方。疲労しやすい方。腰や足が冷えやすい方。 - 加味逍遙散(かみしょうようさん)
虚弱体質の方。疲れやすい方。不安感を感じやすい方。便秘傾向のある方。 - 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
気持ちがふさぎやす方。喉に異物感がある方。動機やめまい、吐き気を感じている方。 - 五苓散(ごれいさん)
口が乾きやすい方。尿の量が減少している方。
また漢方薬には即効性はありませんので、今日飲んで数時間後に効いてくる、と言ったことはありません。
私の場合もそうでしたが、まずは1~2ヶ月飲んで様子をみながら、効果を感じないようであれば、また別の漢方薬に変えてもらう、と言った方法になります。(私は2つ目に処方された漢方薬が合っていました)
また現在はドラックストアでも漢方薬を入手できるようになりました。
ただ本来であれば漢方薬はご自身の体質に合ったものを選ぶことがPMSの症状に最も効果があります。そう言った意味でも専門医の診察を受けることをお勧め致します。
最近は婦人科や女性外来でも漢方を取り扱っている病院が増えていますので、事前にお電話などで「漢方薬を処方してもらえますか」と確認してみるのもおすすめです。
ピル
PMSの症状を治す為にピル(避妊薬)を使うの?と驚かれる方もいらっしゃるかと思いますが、ピルは避妊だけのお薬ではありません。
ピルはホルモン療法の一種になります。
危険な副作用もほとんどありませんので使いやすく、かつPMSの症状全般に有効です。
現在ではPMSの治療に最も有名なお薬になりつつある、と言っても過言ではありません。
それでは一体なぜ、ピルがPMSに効くのでしょうか。
ピルの成分は卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの卵巣ホルモンになります。
ピルを服用することで、卵巣ホルモンがほんの少しだけ増えた状況になります。
それが血液に流れて脳に伝わると、脳は卵巣ホルモンの分泌の指令を出さなくなります。結果、卵子の成熟も排卵も抑制されますので、結果避妊ができる、と言った仕組みになります。
またピルを服用することで、PMSの症状を抑える以外にも下記のようなメリットがあります。
- 生理痛の症状が軽くなる
- 生理周期が正しくなる
- 出血量が少なくなるので、女性に多い貧血が改善される
- ニキビの改善
- 子宮体がんや卵巣がんのリスクの軽減
ピルを飲むことで、PMSの症状が改善される以外にもこんなに良いことがあるなんて嬉しいことですよね。
お薬については、バイエル薬品株式会社さんのサイト
こちらもとても参考になります。田坂クリニック産婦人科の院長さんが監修されている資料です。
おすすめのPMSサプリメント
薬を服用することに抵抗があるという場合は、PMSの症状を和らげてくれる効果のあるサプリメントの活用もおすすめできます。
私の友人は気休めと思って飲み始めたサプリメントでだいぶ気分が解消されたと喜んで教えてくれました。
ホルモンバランスを整えてくれる「女性のミカタ」
PMSで悩む女性が開発した「ルナベリー」
これらのサプリメントは雑誌などでも紹介されており、PMSに悩む多くの女性に支持されている人気の商品です。
自宅で出来るセルフケアの一環として、生活の一部にサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ PMS(月経前症候群)を理解して上手に付き合いましょう
現在「もしかしてPMSかも」とうすうす感づいている方でも、婦人科や女性外来に足を運ぶ女性はまだまだごく少数派です。
「生理痛は女性であればごく自然なこと」
「ほとんどの女性が抱えていることだから仕方がない」
このように諦め半分で、毎月の不快な症状をやり過ごしている方がほとんどでしょう。
ですが上記でお話しさせて頂いた通り、PMSには色々な対策があり、私自身も婦人科で漢方を処方してもらったり、基礎体温をつけて次はいつ頃PMSの症状が来るか確認したりすることで、PMSと上手にお付き合いできるようになったと実感しております。
そしてこれからもっと上手にPMSとお付き合いしていければと思っております。
ですので症状が辛い場合は1人で悩まずに、ぜひ婦人科で相談して頂きたいと思っております。
また私のように身近にPMS持ちの人がいれば、気持ちを交換したり情報を交換したりもできます。
そしてPMSの症状は「治す」と言うより、「上手にお付き合いする」と言う気持ちが大切なのかもしれません。
PMSで悩まされる女性は20代から40代と女性として最も元気で美しい時期と言えます。
そのような大切な時期を毎月1日~数日間、PMSの症状で不快に感じつつ過ごすのは、とてももったいないことだと思います。
PMS特徴は、生理痛のような体の痛みだけではなく、大切な人を傷つけたくないのに傷つけてしまい、ご自身の心が悲鳴をあげていたり苦しんでしてしまう「心の痛み」を感じている方が想像以上に多くいらっしゃることだと思います。
ですのでまずはぜひご自身が「PMS」であることに気が付いて下さい。
周りの方でも相談を受けた場合は「それってもしかしてPMSじゃないかな」と教えてあげてもらえればと思います。
ピルや漢方、サプリメント、セルフケアなどPMSと上手くお付き合いする方法はたくさんあります。
そしてご自身の身体と同じく卵巣ホルモンも一生のお付き合いになります。
やっかいなPMSですが、残念ながら現時点では切り捨てることはできません。
ですので1人でも多くの女性がまずはご自身がPMSであることに気が付き、上手にお付き合いできますよう心から願います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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